文「見てみなさいよ、この」
文「キノコの雲」
妖夢「幻想郷滅びてませんかねこれ」
文「いや、全体像は冥界からしか見えないのよ」
妖夢「どういうことなんですか?」
文「つまり、これは異変」
妖夢「待て。思考についていけない」
文「え、わからないの?」
妖夢「わからないわよ。何思考飛躍させてんのよ」
文「これはキノコの雲を見た霊が作り上げた幻よ」
妖夢「原因分かってるじゃない」
文「雲の真下に行っても爆弾なんて落ちていないし」
妖夢「幻か」
文「幻ね」
妖夢「しかし、爆弾を見た霊とは、また物騒な」
文「どういう経緯で幻想郷に来たのか、聞いて欲しいのよ」
妖夢「分かったわ……って、私が霊と話せる前提で事を進めないでよ」
文「話せるんでしょう?」
妖夢「まあ、話せるけど」
文「やっぱり。だから妖夢は友達ができないのよ」
妖夢「いるわよ。友達いるわよ」
文「霊と話せる人間の友達、欲しいと思う?」
妖夢「オカルト好きなら、欲しがるんじゃない?」
文「やっぱり。連れてきて正解だったわ」
妖夢「なにっ」
菫子「どうもこんにちはー。妖夢、だっけ。レイムっちと語感似てるしヨウムっちでいい?」
妖夢「そんな、鳥じゃないんだから」
文「なにっ、私と同類だった……?」
妖夢「半鸚鵡天狗半霊とか何よ。私に翼でも生えてくるの?」
菫子「えっ、ヨウムっち天狗だったの?」
妖夢「デマができる光景を今、この目で見たわ」
文「そうそう。彼女は天狗なのよ」
菫子「へぇ。鸚鵡天狗だったんだ……鸚鵡天狗発見!!」かしゃかしゃかしゃ
妖夢「嘘が真実のように語られるこの様を貴方は見たか……」
文「こうして妖夢は社会の怖さを知ったのであった」
妖夢「そんなことよりも、よ。異変はどうするの?」
菫子「えっ、何?異変?」
妖夢「そう、異変」
文「ついてこいとは言えないけれど……」
菫子「勿論、ついていくわ!」
文「ええ……?」
妖夢「そ、それが聞きたかったの。行くわよ」
文「ええ……?」